自由心証主義

犯行を目撃した第三者がいるというような場合、人違いその他の可能性を割り引いても、8割がた真犯人に間違いないといえるだろう。これに加えてもうひとつ、やはり8割がた真犯人に間違いないといえるような有力な証拠(例えば指紋)が出たら、真犯人である確率は
80%+(100%-80%)×80%=96%
証拠が3つそろったら、確率はさらに上がって
96%+(100%-96%)×80%=99.2%
一方、動機があるとか犯行現場付近で目撃されたというような証拠の場合、真犯人である確率はせいぜい20%であろう。このような証明力の低い証拠も数多く集めれば真犯人である確率は次第に高くなるが、計算してみると20個集めても99%に届かない。
現実の裁判では、証明力の低い証拠の積み重ねによって有罪を認定することもよく行なわれているようだ。しかし、20個以上も独立した(重ならない)証拠をそろえることは、ほぼ不可能だろう。つまり、真犯人である確率は99%よりはるかに低いにも関わらず、有罪にされている被告人がたくさんいるということになる。言い換えれば、そのような立証で有罪にされた人の100人に1人以上はえん罪ということだ。
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